トラストレンディング事件について ⑤

エーアイトラストは毎週金曜日になると重大なリリースを行うようです。

本日のリリースはこちらです。

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リリース内容

リリースの内容は以下の通り、①訴訟を起こしたファンドの支払いが停止したことに加えて、②新たに損害賠償請求訴訟を起こすそうです。

利息支払いが停止したファンド

(1)高速道路工事ファンド
・債権担保付ローンファンド 105号~111号,113号~119号,122号~124号,127号,128号,131号~138号
・Trust Lendingセレクトファンド  120号,121号,125号,126号,129号,130号  

(2)除染事業ファンド
・債権担保付ローンファンド 139号~146号,155号~158号

(3)公共事業コンサルティングファンド
・債権担保付ローンファンド 147号~154号

損害賠償請求訴訟を提起

既に(1)については、訴訟提起済みですが、(2)、(3)についても損害賠償請求訴訟を提起するそうです。賠償請求額は8億4,000万円です。

元銀行員による解説

大がかりな詐欺事件になってきました。これまで「タコ足配当」で何とか利息を払ってきたものの、嘘が露見してしたので利払いも止めたという事でしょうが、「訴訟を起こさなかったら利払いが継続された」かのようにもリリースは読めませんか?変な言い回しですね。

除染ファンド

除染ファンドには合計6億円を融資したものの、全く実態が無かった(除染作業は行われなかった)そうです。

今更「たられば」の話をしても仕方ありませんが、除染に必要なお金なら政府系金融機関や被災地の地銀などから低利で借入が出来そうな気がします。

エーアイトラストは「貸付先から以下の説明を受け、当社所定の貸付審査を経て」、貸付を行ったそうですが、説明を受けただけで十分に確認をしなかったようにも読めます。

また、融資が錯誤により無効だと主張していますが、個人的に「錯誤無効」は宅建の勉強でしか見たことが無い論点です。案件自体がデタラメなことはまず無いですから見たことがなくても当然ですね。

本案件の借手の情報はわからないし、完全な私見で根拠はありませんが、銀行員時代に「除染ビジネス」には暴力団に近い法人や個人が絡む事があるので注意すべきと聞いたことがあります。

公共コンサルファンド

高速道路工事、除染ファンドに関連するコンサル業務を対象とする融資(2億4,000万円)も行ったものの、そもそも事業に実体が無いので、コンサルも行われなかったそうです。詐欺に絡んで追加で詐欺するようなものです。

こんな事を言っても気休めにすらなりませんが、公共事業という税金を使う事業はコストに敏感だと思います。そんな事業から年利10%のリターンが得られるというのはちょっと無理があるような気がします。

損害賠償請求額の合計

トラストレンディングのHPによると、運用資産額は52.2億円です。

損害賠償請求の対象になった債権は既に合計24.2億円です。運用資産の46%に上ります。既存案件の半分近くが詐欺だったことになります。