【案件分析】オーナーズブック 新宿区マンション第1号ファンド第2回

オーナーズブックが3月12日午後6時から掲題の案件の募集を始めます。開示情報に基づいて案件分析を行いました。

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案件概要

本案件は新宿区に所在するマンション1棟を担保にしたリファイナンス案件です。

募集総額 30,100,000円
運用タイプ 貸付( メザニンローン )
貸付先数 2
予定利回り(年換算) 4.5%
予定運用期間 25ヶ月
投資実行予定日 2019/04/01
匿名組合の償還予定日 2021/04/20
償還方法 元本 25ヶ月後一括返済
利益配当 毎四半期
早期償還 可
担保 有り(根抵当権)

担保物件

対象物件は2015年3月に建築された4階建のマンション1棟で、新宿のどこかにあります。。JR各線/小田急電鉄線/京王電鉄線の新宿駅まで徒歩圏だそうです。

分析

物件評価

開示情報を元に以下のような収支分析を行いました。いつも通り、貸したお金が回収できるかという視点で資産の換金性を重視した厳しめの評価をしています。

空室率10%、経費率20%とし、NOIキャップレートは4.2%としました。家賃は契約家賃を採用しました。

私の評価額は約3億円です。オーナーズブックの評価額は3億4,900万円です。

担保掛目(LTV)

本案件の私のLTVは約90%です。

オーナーズブックは評価額3億4,900万円に対して、本案件の「割合」が8.6%だとしか書いておらず、LTVは「自分で計算してくれ」というスタンスです。これは不親切だと思います。

自分の融資額が全体に占める割合だけを知っても意味がありません。先順位債権を含めたLTVが大切です。オーナーズブックの評価額に基づくLTVは78.4%になります。自分で計算しましたよ!

デットサービス

余計なお世話ですが、借手の返済額も想定してみました。先順位(シニアローンの返済条件)は完全に私の推測ですが、元利金の返済率を4.5%としました。元金3%、利息1.5%のイメージです。先順位借入は残高が1円単位の半端な金額なので元金返済がある借入でしょう。

物件収支で借入金の返済を賄う訳ですが、DSCRという指標で評価します。物件のキャッシュフロー(NOI)が元利金返済額(デットサービス)の何倍あるかという指標です。数値が高いほど余裕があることになります。

私の仮定の基づくとDSCRは1.03倍となり、ほぼ収支がトントンになります。何とか物件収支で借入金が返せる水準ですが、これだと借手には現金が残りません。

まとめ

LTVは深いし借手が何を考えているのか気になりますが、新宿の築浅マンションで満室稼働中なので、元本回収は出来そうな案件だなという印象です。

  • 本案件の担保順位は3位なので、先順位債権者が2社います。借手は対象物件の担保余力を目一杯使いたいようです。他に目ぼしい資産が無いのか、常に資産の担保価値を全開まで使いたいのかわかりませんが、これだと景気が悪くなった時のバッファーがないので、銀行員の感覚だと事業を慎重に行う「筋の良い」借手とは思えず、融資取引(投資)には注意が必要な相手だと思います。
  • 本案件はリファイナンスです。という事は借手は他社からのリファイナンスも、物件売却も、収益弁済も出来なかったことになるので、この資金は完全に固定化していて簡単には返したくても返せない借入になったのでしょう。率直に言って借り過ぎて返せなくなった可能性が高く、返済は物件売却しかないように思います。ところがオーナーズブックの説明だと返済方法はいつも通り、「収益弁済と借入(借換え?)」であり、さすがにこれは不適切な説明ではないかと思います。
  • 色々書きましたが、限定的な開示情報に基づく分析ではあるものの担保価値はありそうなので、最悪デフォルトしても担保処分して元本回収できそうな案件だと思います。デフォルト→物件売却と時間が掛かっても良い(そこまでトコトンお付き合いしても良い)と思えれば投資しても良さそうです。

本案件には間に合いませんが、オーナーズブックの登録はこちらからどうぞ↓

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コメント

  1. 日暮人 より:

    適格な分析いつも参考にさせて頂きます。オーナーズブック信奉のブログが多い中、辛口のコメント大変重要です。イケイケのブログに流されないようにしたいものです。以後も参考にさせて頂きます。よろしくどうぞ。