【案件分析】クラウドバンク:上場企業事業拡大支援ファンド

クラウドバンクが上場企業事業拡大支援ファンドの募集を行っています。本案件はJASDAQ上場企業の100%子会社に対する不動産担保融資案件になります。

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案件概要

今回の上場企業事業拡大支援ファンドシリーズは第33号から第41号まで1件2,000万円前後で募集されています。総額で1.6億円を集めるようです。資金使途は不動産開発用地の仕入れ・造成に係る事業運転資金です。

金額:1.6億円
期間:5か月
金利:年5.0%
元本返済:期日一括
担保:あり

古い建物が建っている土地を仕入れて、建物を壊してマンション開発用地として転売する計画です。これだけ聞くとマネオで延滞した案件に酷似していて不安になるのは私だけでしょうか。

ストラクチャー

本案件はJASDAQ上場企業の子会社への貸付ですが、親会社の連帯保証が付くので実質的には上場企業向けの貸付になります。上場企業向けの案件なのでマネオとは一線を画していますよ。

貸付先のJASDAQ上場企業は会員限定で開示されています。過去の業績はあまりよくありません。メインの事業も変遷があり本業がイマイチ安定していない印象があります。

上場企業向けの融資という事で一定の安心感はありますが、総資産の規模に比較して今回の借入額1.6億円は大きすぎる印象があります。銀行から融資が受けられなかったのかもしれません。銀行はたとえ担保があっても借手の身の丈を超えた融資は渋る傾向があります。

実態はfunds(ファンズ)に激似

ソーシャルレンディング業界で「上場企業への貸付」といえばFunds(ファンズ)ですよね。本案件の実態はFunds(ファンズ)とほぼ同じです。

その証拠?に以下の図を見てください。クラウドバンクはfundsを完全コピーしたことがわかりますね。もしfundsに説明図の著作権があればクラウドバンクは完全に著作権侵害です!

まぁそれくらい同じような案件構造だということです。

<クラウドバンク>

<Funds(ファンズ)>

担保は不足してるかもしれません

JASDAQ上場企業の連帯保証が付くので担保力が全てではありませんが、担保に供される不動産の物件評価額では融資金をカバーできないんじゃないかと思いました。

融資金額は建物の取り壊し費用などを含んでいるはずなので、仮に事業が失敗して建物付きの土地で担保処分せざるを得ない状況になったとすると、融資額を下回る金額でしか処分できない可能性があると思います。詳細は会員限定情報なので控えますね。

JASDAQ上場企業の狙いは何か?

実質的な借手であるJASDAQ上場企業がクラウドバンクで資金を調達する狙いを勝手に推測してみます。

①普通に資金調達
まず考えられるのは、普通に資金調達です。既に書いた通り借手グループの資産規模に比べて借入希望金額が大きいような気がするので、銀行から全額融資するのは渋られたのかもしれません。

②知名度アップ
もう一つ考えられるのは、借手グループは本案件を通じて個人投資家への認知度を上げて、 自社で行っている不動産投資や売買に繋げようとしているのかもしれません。

③ソシャレン事業
さらに借手グループはあるソーシャルレンディング事業者と業務資本提携契約を結んでいます。投資用不動産の仕入れなどで協業するようです。今回はクラウドバンクで資金を調達するものの将来的には自社グループでソシャレン事業を立ち上げるのかもしれません。そう考えれば今回は半分宣伝も兼ねて資金調達するとも言えます。その場合結果的にクラウドバンクは敵に塩を送るようなことになるかもしれません・・・

まとめ

本案件は突き詰めて考えると、JASDAQ上場企業向けの不動産担保付き融資案件です。返済原資は担保不動産に限定されません。借手グループの全財産・事業収益から返済を求めることが出来るコーポレートローンです。

借手企業の財務状態をどう判断するかがポイントになります。まぁ5か月くらいなら担保もあるし大丈夫なんじゃないかという考えもありますが、ご判断は皆様にお任せします。